2013年7月28日日曜日

2012国連事務局YPP

2012年に実施された国連事務局YPP

 (共通)
 〇要約問題:軍隊への子供の徴用を如何に防ぐかということについて書かれた文章(その鍵となるのは、①厳格な法の執行と②家庭及び地域社会の連帯の深さだ、といった話でした。)
 〇選択式問題:今年から一行問題に代わって選択式になったのですが、全部で40問ありました。
       覚えているものは、
①国連PKOが派遣されている国の組み合わせを次の中から選べ
②次の中でLDCから抜け出した国の組み合わせを選べ
③G77とは何の略か
④初代国連事務総長は誰か。
⑤次のうち、最も古くに設立された国際機関はどれか。
⑥ESMの設立年月日はどれか。
⑦UNの設立年月日はどれか。
⑧次のうち、ノーベル平和賞を受賞した国連の機関はどれか。
       くらいでしょうか・・・5分の1ですが・・・

〇論述(社会):最初のエッセイは3問中2問を選ぶもので、私が選んだ2問は、
①3つの国(A、B、C)の貧困率、識字率、寿命等のデータを見て、その発展度合いの特徴や課題について論じるもの。
②social protection(社会保護?)が開発に与える意義について論じ、今後更にsocial protectionを進める上で必要となる施策を論じるもの。
       でした。
 〇一行問題:8問中6問を選ぶもので、私が選んだのは、
      ①移民が開発に与えるメリット/デメリットを論ぜよ。
      ②セックスとジェンダーの違いについて論ぜよ。
      ③女性の教育がどのように経済発展に繋がるのか、3つの点から具体的に論ぜよ。
 (以上)

2013年7月21日日曜日

2013年YPP試験概要


2013YPP試験概要

 

試験場所:国連大学(ウ・タント会議場)

集合時間:5時半の45分前集合

試験時間:5時半~1040分くらいまで(最初は説明など,解答が始まったのは,610分くらい)

 

試験問題

General

要約+今年から多肢選択式40問導入

要約の文章のテーマは,recruitment of children 子ども兵?

国際レベル,国内レベル,コミュニティレベルでの取り組みの紹介。

 

多肢選択式の問題を覚えている限りで(不正確な部分があるかもしれません)

 

・国連ができた年    →1945

・国連憲章ができた場所 →サンフランシスコ

・最初の国連事務総長  →Trygve Lie (Norway)http://en.wikipedia.org/wiki/Secretary-General_of_the_United_Nations

・国連事務総長の次のランクは? →Deputy Secretary General?

・グローバル・コンパクトとは?

G77とは?

Global Fund が取り組んでいるものは?

UN Womenのミッションは?:http://www.unwomen.org/about-us/about-un-women/

・今現在国連の平和維持部隊が展開している国は?

WB doing businessの指標の中にないものは?

・どの機関がどこの下にあるなどの,機構関連

・テロリスト関連の対策を最もハイレベルで行なっているところはどこか?

G4と指定されている国はどちらか

・国連の一番古い組織はどれか

Least Developed Country (LDC) から這い出られた国は過去に三つしかない、それはどの国々か 

 

 

【論文】

Political Affairs

・国連が取り組んでいるPrevention of armed conflict の取り組みについて

・国連は民主主義を推進するべきか?

・国連が行なっているJustice Peaceの関係と取り組みについてどう思うか(少し自身がないですね)。

 

Economics long essay questions/topics:

Use the Mundell Fleming model to assess the effects of a reduction in exports on output, money demand, and money supply.

- Consider both the cases under flexible and fixed exchange rates.

- Explain the reasoning behind the "Impossible Trinity."  Why can't countries implement all three policies at once?

 

Economics short essay questions/topics:

- State advantages and disadvantages of multilateral trade agreements (e.g. WTO) and regional trade agreements (RTAs).

- Intertemporal choice

- Answer questions based on OLS regression output

 

以上

2013年6月26日水曜日

「2009年国連競争試験(筆記試験)実施概要」

「2009年国連競争試験(筆記試験)実施概要」
(目次)
1.コメント
①会場の様子
②アドバイス(一般試験)
③アドバイス(専門試験)
2.一般試験(復元問題)
3.専門試験(復元問題)
(1)行政
(2)情報技術
(3)広報
(4)安全
(5)社会
(本文)
1.実施状況
①会場の様子
(イギリス受験)
○ ClubJPOのHPには、飲み物・食べ物の持ち込み可とあったが、イギリスの会場では、禁止されていた。持ち込めたのは、筆記具のみ。
○ 14:00スタートで2時間前に集合と言われていたので多くの受験者が12:00に外で待っていたが「まだ入れないので13:00まで昼食をとってきてください」といわれて、結局13:00過ぎに会場に入りました。
○ 私は受験票が届いていなかったのですがよくあることらしく、フルパスポートを持っていけば何も問題ありませんでした。(一応、事前に事務局に確認した方が良いと思います)。
○ 私にも受験票兼手紙が届きませんでした。また、現在、学生ビザを延長中で、パスポートが手元にないので、どうすればいいか?UKの運転免許証ならあるけど?と事務所に問い合わせたところ、その運転免許証でもokだけど、一応パスポートのコピーを持って来てと言われました。それで問題はありませんでした。
○ 今年はフランスの試験会場がなかったようで、パリからわざわざ受験しに来ていた2名と会場で会いました。
○ 会場には筆記用具(統計/経済などの人は電卓)、受付で配られる回答冊子を持って入ります。問題用紙には何を書いても良いので蛍光ペンなどをひいている人も多かったです。
 会場は200名弱で、混み合う会場だと注意があったのでおそらく最大人数くらいだと思いますが3分の1くらいは棄権していたようです。
 科目ごとに問題用紙の表紙が違い、前半が英語、後半がフランス語の問題でした。
試験中は、試験官同伴であれば会場の外に置いてある鞄をガサガサやって水も飲めるし、
お手洗いにも行けます。日本人の感覚では、割と緩いと思います。
 私がした失敗は、小問の1~5まで解いた段階で、飛ばして8→7と後ろからやったところ回答欄を間違えたことです。回答冊子はどの科目も同じもので、小問は10問回答できるようになっているので10、9のところに回答してしまいました。面接官に聞くと、問題番号に×をして分かるようにしておけばよいとのことですが、落ち着きがないなど、心象が悪くなるかどうかは不明です。
(NY受験)
○ New York, NY (New York Helmsley Hotel)会場
 旅の荷物はホテルのクロークを預けてからホテル横の路地にて列に並ぶ。数人ずつUN警備員に連れられエレベーターにて会場へ (8:20-8:30頃)。
 Convocation letter, passportの確認。名前リストに署名。携帯電話は電源を切り封筒に入れホチキスで封をされ渡される。
 水はありとの事前通知通りテーブルに水のボトルとグラスが置かれていた。
9:10 am- 試験説明/問題配布
9:22 am- General Paper
10:07 am: General Paperのセクションの解答部分には戻れないようにシールを貼るよう指示される。
10:10 am-Specialized Paper
1:55 pm: 終了
試験問題と解答冊子が回収される。
解散
 お腹が空いてしまうので飴、チョコレートは必須かと思います。セキュリティーの厳しさの違いで昨年のGeneral Assemblyでの試験よりも開始時間などスムーズな進行でした。
○ 1時間前に到着して、既に列があり、中に入るまで寒い中15分ほどまたされました。実際に部屋に入る前にコートチェックなどでき、かばんは部屋にいれることができます(試験中は机の下におくように指示されます)。携帯電話は電源を切って封筒に入れさせられます。試験中は食べてはいけないことになっており、トイレに行く際は係りの人と部屋に出られます。また、普段パソコンで仕事しているので、久々に黒ペンで全て書かなくてはならなかったことに意外と影響されました。
○東京受験
 国連大学で受験。会場には全員で40名位は集まっていたと思います。入口で受け付け後、会議ホールに入場。席順は自由で、電卓・お菓子等持ち込み可。試験開始は18時30分を少し過ぎた位だったと思います。英国大学院で行うようなエッセイ式の設問。トイレ等は他の方が書いてある通りですが、試験自体はトイレに気をつかう暇はない位ハードだと感じましたので、事前にしっかり済ませ、集中することが必須。
②次回以降受験者へのアドバイス
(一般試験)
○ 受験した感想
 本番では、内容の要約に専念するまでに至らず、結局、問題文の重要な部分の抽出、そしてその中で使われている単語の言い換えを行うことしかできませんでした。「内容を凝縮せずに、提示された論点を違う言葉で相手に伝える」という感じですね。文中では論を少しだけ発展させる形で繰り返し語られる箇所がありますが、そういったものは他の部分と結合させて、思いっきり省きました。結果的に英文の長さは200 wordsを少し越える位なのですが、これで良いのかどうかは正直分かりません。他の方の意見を聞きたい位です。
○ 対策
 Economist等から抜粋した700 words位の文章を、学校の先輩から頂くことができたので、それを要約する練習をしました。元々英文の要約なんてこれまでしたことなかったので今回取り組んでみてその難しさを初めて知るに至った次第です。それにしても、バイオ燃料は想定外でした。私の準備不足が本番で露呈した形になりました。また、自然科学分野の単語はほとんど頭に入っていなかったことから、問題文の意味取りの段階でかなり苦戦しました。
 (一般試験に関しては、)対策として、国連発表の資料や関連情報を漁るよりも、EconomistやTimes等を読んで要約を試みることが一番だと思います。実際に出題されたサンプルと今回出題された設問に取り組んだ経験から(根拠として弱いのは承知の上で)申し上げれば、ある現象や問題に対して経済学的等の視点から批判するパターンに終始しているように思います。今回の問題も、化石燃料にかわる潜在的代替資源であるバイオ燃料についての特徴や利用可能性を扱ったものですが、研究開発の現段階での問題や、コストの点、そして作物が資源利用に偏重されうることが問題文中で指摘されていました。こういった文章はUN Wireや国連公文書、Scientific American等ではなかなか探しにくいのではないかと思います。むしろ上記週刊誌やFinancial Times, Guardianの社説で比較的良く見る文章展開です。なので、情報の新古は問わず、上記雑誌等を読んでみて要約してみるのが近道だと思います。個人的にはEconomistで十分じゃないかと思います。
 そして重要かどうかは分かりませんが、語彙の幅を広げることも行った方が良いと思います。英字新聞を読んで、表現をノートなどに蓄積していけば十分だと思います(e.g. Carbon Dioxide = A heat-trapping gas)。
○ 過去に政治分野のP3に合格した方(外務省専門調査員国連代表部での勤務経験も有り)とお話する機会があったのですが、その方が言うには国連試験でアカデミックな議論を長々と書くようなエッセイは解答として不適切だそうです。一番理想的な解答とは、「項目を羅列した報告書のようなもの」、とのこと。論述だからといって長々と答えるよりも、要点を上げて、それについて2,3点(or文)を書けば良いそうです。P2試験でそのままこの考えを当てはめて良いかどうかは分からないものの、少なくとも答えやすくなることは経験上確かだと思います。
③アドバイス(専門試験)
○ 大問はそれぞれ45~50分、小問はそれぞれ10分で計3時間45分(225分)といった見当での問題消化を念頭に置いているようです。また解答ページは大問がそれぞれ5ページ、小問がそれぞれ3ページ割り当てられています。大問は配点がそれぞれ120点という具合に高めに設定されているため、5ページ弱まるまる解答で埋め、小問は1ページ位の解答で切り上げるようにしました。そもそもネイティブでも問題内容を理解した上で、10分位で2,3ページの解答を作ることはかなり大変な作業だと思います。ですが、デキる受験者は、大問をしっかり、かつ、なるべく早く終わらせ、小問で解答を充実させることで他の受験者と差別化しているのではないか、と想像します(あくまで想像です)。
(行政区分)
○ 行政の専門試験を受けた感想としては、今年は調達に関する問題が少なく人事、予算に関する問題が大半を占めていたこと、Club JPOに載っていた2004年、2005年の行政分野の問題が結構かぶっていて参考になったこと、問題数が多いので結構なスピードで解かないと時間がなくなってしまうこと、4時間30分はやはり長くその間集中力を保つのは結構大変なこと、などです。
(広報区分)
○ 広報の専門試験は全体的に創造性を要する質問が多かった。広報の経験や国連で実際に働いたことのある人には簡単なのではないかと思います。国連親善大使等を暗記しておけばよかった、と思うような質問もありました。
(安全区分)
○ 試験対策
 試験対策としては、サンプル問題の内容に沿って、開発研究に特化しているシンクタンクやNGOが出しているSecurity Managementのガイドライン等に目を通しました。Security ManagementやRisk Analysisは概ね共通したフレームワークができあがっているようで、それを頭に入れてしまって、後は問題に応じて解答していく、という方法で勉強しました。なお、定量的なリスク算定を行うような問題は出ず、全て定性的に答えるような設問でした。
 誤算だったのは、サンプルで目にした問題では背景描写が多かったので、論点抽出をやりやすかったのに対し、今回はそれがほとんど無かったため、自分で危機シナリオを考えぬき、それについて打開策を提示する必要があったことです。こういった状況は予測していなかったため、あやふやな解答になってしまいました。これをクリアして完璧な解答を考えきれるのは、Security分野では、よほど経験を積んだ軍人(かつ英語が堪能な受験者)でないと無理だと思います。

○情報収集の重要性
 主だった試験対策勉強会等が無く、個人で準備しないといけない状況の方がほとんどだと思います。ですが、色々な方にコンタクトを取り、関連情報を集めることは必須です。私は田舎在住でしたので情報がなかなか集まらなかったのですが、大学教授や母校のOBにアクセスし、良い解答方法、勉強方法をメールや直接訪問等をして可能な限り情報を集めました。なかなか思ったような収集結果が出ないでしょうが、ねばり強く色々な人と接触しましょう。東京やニューヨーク在住の方はその当たりは格段に楽だと思いますので、ぜひそのAdvantageを活かして欲しいと思います。
(社会区分)
○ 国連のHPなどで関連分野・組織の情報を収集しておくべき。せめて、国連等が発表した主要な報告書には目を通しておいたほうがよい。特に、国連が、関連分野で何をしているのかは把握しておくべき。
○ 試験の感想は世銀発行のWorld Development Reportや大学院レベルでの開発学の教科書(e.g. Todaro著)を読んでいれば回答できる問題だという印象を受けました。

2.一般試験
○一般試験(General Paper):45分  
 一般試験は、fungus (菌類)から取れる、石油や石炭などの化石燃料に変わる代替エネルギーに関する論文を200語から300語(約3分の1)に要約せよ、という問題。
(要旨)
Tree fungus found in North Patagonia can produce long-chain, high-energy density hydrocarbon called ‘mycodiesel’. They are unique as they do not have to go through the step of creating sugar with enzyme. They can directly decompose cellulose into diesel level long chain hydrocarbons. This characteristic of the fungus may be useful in utilizing organic waste for biofuel production, rather than crops, which have been receiving critiques for increasing food price. Process and challenges in implementing this technology is discussed.
3.専門試験(3時間45分)
 大問(essay)を3題、小問(short questions)が区分によって、最大10題。
(1)行政
①大問(3問必須)
○ 国連事務総長がグローバル化する環境において国際機関における改革(change management)を求めている。事務総長に人事改革の提案をしなさい。
○ Result-based budgetの定義を説明せよ。またそのメリット及びデメリット、期待されうる効果をあげよ。
○ Internal justification system にはinformalとformal systemの両方が存在しうる。両者の特徴とメリット、デメリットを説明しなさい。
②小問(8問必須?)
○RFP (request for proposal)は、public sector、private sector ともに共通する内容が含まれる。RFPを作成する際に含まれる内容をあげなさい。(もしくは、○国連の中でもいろいろな機関で、お互いへのrequestの仕方が違うが、requesut(の書面?)の中には何が含まれるべきか。)

○国際機関(multi-culture organization)がセクシャルハラスメントに関するするガイドラインを作成する際に含まれる内容をあげなさい。

○Hardship area で働く職員のbenefitとcompensationを提案しなさい。

○マネジメント層に対するコーティングのトレーニングを開催します。必要な期間とトレーニング内容、形式を提案しなさい。

○国際機関で働く人材を小国から確保するために考えうる活動を3つ提案しなさい。

○Human Resource Information System (HRIS)とは何かまたその目的を説明しなさい。
 (non-profit organisationでHuman Resource Information Managementをする効果?)
○Structured interviewを補完する人材選出テクニックを挙げ、そのテクニックが具体的にどのような場合に効果的であるか説明しなさい。(もしくは)competency-based interviewの質を高めるための3つの技術を挙げなさい(?)。
○??-based accountのsocial justiceについて。
○official communicationとunofficial communicationの 
 advantagesとdisadvantagesについて
もしくは、○職場でdisputeが起きた場合, それに対する応対で気を付けること。formal, informalな解決方法とそれぞれのデメリット、メリットを挙げる。
(2)情報技術
①大問
○ PEACEKEEPING活動に必要なシステムのアーキテクチャに関する問い
 どのような機能が必要かについて、1ページ半の長さで文章が書かれています
 1.必要と思われる要件を記入しなさい
 2.アーキテクチャを図示しなさい
 3.不明
○ カンファレンスへの登録に用いるデータモデルに関する問い
 次のような条件がリストされています。
 ・条件1: カンファレンスには、複数のワークショップがあります
 ・条件2: ワークショップは、複数のプレゼンターが発表を行い、プレゼンターの内1人は、リードプレゼンタです
 ・条件3: ワークショップは、カンファレンスの間、異なる時間帯で、複数回実施されます
 ・条件4: ワークショップには、複数名が出席します。それぞれの出席者は、事前にワークショップへの登録を行います。ワークショップのプレゼンターも、異なるワークショップに参加します
 ・条件5: ワークショップは、各部屋で開催され、それぞれの部屋では、席数の属性があります。
 1.この条件を管理するためのERDを描きなさい
 2.次の要件を満たすSQLを記述しなさい
 ※ それぞれの要件に関する記憶が曖昧です。ご注意ください
 (1) John, Smith氏がプレゼンタを行う、ワークショップに関するSQLの記述
 (2) ワークショップの席数に関して、ある条件でソートして表示する
 (3) 不明
 3.正規化と非正規化に関する問いです。正規化の3つの段階に関して説明しなさい。
 また、非正規化を行う意義と、1で回答したERDで非正規化を行うとすれば、どの部分か、また、その理由を答えなさい。
○ 開発ライフサイクルに関して
 開発ライフサイクルにおける6つの段階に関して、それぞれの段階における成果物を含めて説明しなさい。
 また、最も大切と思われる段階について、理由とともに答えなさい。
②小問(6問程度)
○ SOAに関して説明しなさい
○ マルチスレッドとマルチプロセスの違いについて説明しなさい
○ AJAXとは何か、その説明と注意点を記述しなさい
○ ストアドプロシージャに関して説明しなさい
(3)広報
①大問
○ Millenium Development Goals (リストはされてます)の進展について、潘国連事務総長のOpinion Editorial の原稿を準備せよ。
○ 国連安保理が他国の政府高官らを交えて国連の調停(特に安保理)がいかに紛争防止に効果的だったかを話し合い、国連調停の強化を推奨した。当該会議に関するプレス・リリースを読み(長かったです。4ページ程度あったように記憶しています)、ニュース記事を書きなさい。
○ n/a
②小問(8つ)
○ 女性に対する暴力を防止するために、どのようなプローモーション活動ができるか例を挙げて説明する。
○ 2010年にサッカーのワールド・カップが南アフリカで開催されるが、スポーツがアフリカ開発にどのように貢献できるかを宣伝する活動を3つ挙げる。
○ International Day of Biodiversityを宣伝する活動を挙げる。
○ 何のイシューについてか忘れましたが、5分のラジオプログラム用に、文章を読んでまとめさせられました。
○ UN missionが停戦合意をした二国間の境界地帯に派遣された。通信および交通インフラが非常に貧弱な場所であるが、そこに広報センターを設立する。この広報センターの主要な役割を3つ挙げ、どのように目的を達成するかを説明する。
○ 市民社会団体が国連オフィスで大量虐殺防止を推進するための展示会を開催したいとの要請があった。許可を与える際に考慮せねばならないことを3点挙げる。
○ 国連親善大使等として活動した有名人のリストがあり、3人選んで彼らが何のイシューのために、どのような活動をしたか記す。
(4)安全
①大問
○ Family Duty Station およびNon-Family Duty Stationにおいて、国連職員とその家族のための安全対策に関関し、危機管理プランのアウトラインと考慮すべき点を考えて上司に提案してください。
○ あなたは、最近まで紛争が続いていた地区における Assessment Missionの一員に任命されました。当該ミッションには、3台の車両によって、建築、人権、衛生、ロジ、教育、社会調査の専門家など6名が参加します。安全担当官はあなた一人です。
1. あなたは、このミッションのために、どのような安全対策を薦めますか?
2. あなたはこの地区を管轄する政府機関に対し、どのような支援を求めますか?
3. あなたは、他のミッションメンバーに対して、あなたの安全対策が正当であるとどのように  説明しますか? 
○ あなたの事務所では、職員の移動や物品の運搬のために地元の小さい空港を使用しています。しかし、この空港は、他の主要な空港と比べると、安全を維持するための設備などが整っていません。あなたは、国連職員や人道支援に関わっている他の職員が乗っている国連機の事故に備えて、a contingency plan を用意するよう指示されました。
1. あなたのPlan は何を含みますか?
2. あなたのPlan には、どのような検討が必要ですか?

②小問(8問)
○After Action Reportを作成する目的は何ですか?このレポートは何を含むべきですか?○地元メディアが、国連職員による地元女性に対する性的搾取や暴力が存在すると伝えました。このことは、どのような安全上の問題を含んでいると考えますか?
○国連への抗議のために100人位のデモ集団があなたのいる事務所に向かっていると、地元警察から連絡が入りました。あなたは、どのような即時の行動をとりますか?
○人権担当官が、人権違反の調査を中止するよう警告する不審な紙や電話を受けています。あなたは、その人権担当官やその上司にどのようなアドバイスをしますか?
○ミッションに出掛けた1つのチームが行方不明になりました。彼らの車両が残されているとの報告があります。また、彼らが無線で事務所に対し連絡を試みた記録も残されていました。2時間後には、日が沈み暗くなります。あなたはどのような行動を取りますか?
○国連事務所の安全維持のために、金網、監視カメラ、監視台などの目で見える防護手段を講じる利点と不利点を述べてください。
○あなたは国連事務所を設置するための事前検査を命ぜられました。どのような点を検査しますか?
○あなたは、国連職員が避難する際、国連の飛行機に搭乗するために集合する場所の安全管理を任されています。この集合場所におけるあなたの安全対策の一番目の見出しとその内容は何ですか?
(5)社会
(大問)
○ Rural development and its implications to poverty eradication.
○ Economic growth, while necessary, is not sufficient for comprehensive for social development. Discuss.
○ How can governments and the private sector help achieve full employment and decent work?
   - Define “full employment” and “decent work”.
      - Explain the significance.
      - What can governments and private sectors do towards full employment and decent work?
(小問)
-What are both cost/benefits of migrants in sending and receiving countries?
-What are the challenges of implementing MDG 8?
-What is the role of the UN in protecting human trafficking victims?
-What is the role of the UN in controlling both demand and supply side of drugs?  Answer each with one example.
-What are the cost/benefits of public and private sector provision of social services?
-What are social policies pertinent to indigenous peoples, and the ageing?
-What is the role of the UN in a human rights approach to development?
-How can social integration help achieve poverty reduction?
                                (以上)

2010年国連競争試験(NCRE) 筆記試験 実施概要

2010年国連競争試験(NCRE) 筆記試験 実施概要
この記事は、受験した方の記憶に基づいたものであり、正確でない、あいまいな部分があることをあらかじめご承知おきください。
1.会場の状況等
(ニュー・ヨーク)
NYについて報告します。9時試験開始、7時30分集合と書いてありました。しかし、7時30分には極一部の人のみしか入れず、順々に入っていきますが、多くは雨の降る外でそのまま並ばされました。自分が入ったのは8時50分。だいたい中間辺りで、全部が入ったのが9時40分。そこから試験の説明が始まり、10時10分に試験が開始しました。
・時間に間に合わなくていい。
・密室で空気は悪い。
・外でずっと立たされると疲れる。
・中に入っても、みんなが入るまで、事実上テキスト等は見ること可能。
・カンニング対策も緩いといわざるを得ず、荷物をもって中にないっても、椅子において置けばよいなど。
・席は2人で1つの机に座ります。同じ机に座る2人が同じ科目にならないように、ランダムに席は指定されます。感覚は60cmくらいの
・レターを忘れても、パスポートと身分証でいけるのが広まっているらしく、パスポートを自発的に持ってこない人も。
・時計はありましたが、大きな部屋にひとつでした。席から見えないこともあるので、腕時計を持ってきましょう。
なお、マンハッタンにある会場のホテルまで、空港から60ドル・50分(Google mapだと16分でしたが^^;)です。
(東京)
●Aさん
試験会場:国連大学
集合時間:17:45 ←17時にUNUに到着したところ、1階のフロアーで待機できました。
試験開始時間:18:30 ←この時間から、試験の説明開始。実際の試験が始まったのは、18:50ごろ
試験中は、飴、チョコレートなど、大きな音を立てない食べ物は食べることができました。
修正液・修正テープも使用可。回答は、黒ペンのみです。
リラックスした雰囲気・・・とは言いませんが、食べ物や飲み物を持ち込み、一人ずつはお手洗いに行けるので、落ち着いて受験できると思います。みな解答時間を確保するため、お手洗いにも走って行っていました・・・。
●Bさん
東京の会場に呼ばれた方は全部で66人でしたが
前のホワイトボードに専門毎の座席指定がしてあり、その情報からすると
各選考のうち多かったのは 1.人権、2.経済、3.法律、4.行政 といった
順番だったと思います。 人権で20人以上、行政で10人ぐらいでした。

また、ちょっとびっくりしたのが、少なくとも東京会場では
4人に一人ぐらいの割合で空席があった事です。
何かの理由で来られない方がいるにしても、こんなに多いのは
ひょっとして試験にconvokedされている事に気づいていない人も
結構いるのかな、と思いました。

(というのも、私自身、試験前日まで受験できると知らなくて、
試験二日前になっても特に書類審査をパスしたとか不合格だったとか
連絡が来ていなかったので、ダメ元で事務局に問い合わせメールを出してみたら、
10月21日付のconvocationレター付E-mailを再送して頂けて
初めて受験できると知りました。
多分事務局から送ったメールが迷惑メールに設定されていたから
気づかなかったんだろう、と思いますが、
「迷惑メールもこまめにチェックする」事の大切さを身に染みて感じました)

あとは、夜6時半から(実際は説明などがあるので6時45分ぐらい)
4時間半の長丁場の試験という事でとにかく疲れます。
終わったのが23時25分と、最後のほうはいっぱいいっぱいでした。
今年は仕事を早めに抜けて受験したんですが、今年駄目で
もし来年受けられたとしたら、来年は仕事休んで受けよう!と
心に決めながら家路についた感じです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.GENERAL ESSAY
1995年の世界女性会議の成果として、女性的地位にどのような変化があったか、
さらに今後残された課題や、ジェンダー研究の課題についての2ページ半程度の文章を自分の言葉で要約せよ、という問題でした。
 後半部分が、超難文(単語や構文によるものではなく、単純に意味が不明)で、まとめることが難しい問題でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3.SPECIALIZED PAPER
● 法律
1問目(Essay A)
小問5問。ある国が経済発展をしたいと考えているときに、(1)自分でどこの商業領域を開発したいかを記載しなさい。(2)そのために、採用されるべき国際法とその理由を述べなさい。(3)その国際法を採用したときの反応とその対策を述べなさい。(4)それらの国際法の平等適用・実行を保つための国際法レベルの主義を述べなさい。(5)その国が入るべき国際組織とその理由を述べなさい。
まさかの経済問題。しかも、質問が抽象的で、かなり裁量の幅があります。もっとも点差がつきやすい問題だったと思いますし、近くの法律専攻の外国人は固まって、この問題は飛ばしていました。
2問目(Essay B)
小問2問
まさかの2連続経済問題。安全保障理事会の決議を受けて、内乱の起きたTropica国の治安維持のために設置されたUNMIT。この組織が内乱でつぶれた電力を立て直すために、Shipping Co.という外国の会社からgeneratorを輸入して、Tropicaの内陸に届ける設定です。UNMITとTropicaの契約条項(force majeure, grant period, cafgo manifest後のclearanceの取得義務、支払減免条項(1日の遅れで5%の支払いの遅れでよい。))が具体的に記載され、法律については、UNMITはUN convention on Privilege and Immunity of the UN of 1946と同じ適用がされるとされます。同Conventionの説明はないです。
まず、generatorの積荷港で、積荷の後、Shopping Co.側の船のメカニズムの故障で、出港が遅れます。2週間後、無事に出向しますが、着港も2週間遅れます。契約書では、事前にproduct のmanifestをShopping Co.はUNMITに送らないといけませんが、さらにShoppingは着港当日にmanifestを送りました。船からgeneratorを降荷する(荷主のUNMITが取得しないいけない)許可(clearance)の取得が2日間遅れます。遅れながらも、陸路にのったgeneratorsですが、途中でTropica国の人に止められてしまいます。そして「customとして50000ドル、港の施設代として25000ドルを渡せ」といわれます。なんとか、後で交渉しましょうということで、その場はしのぎます。そうして、UNMITの手元に「customとして50000ドル、港の施設代として25000ドルを渡せ」のInvoiceが届きます。他方で、いきなりShipping Coから、(1)私たちはちゃんと契約を履行した。(2)着港においてclearanceをとるのが遅れたために、船が2日間余分に拘束されたので、その費用を支払え(710000ドル)と記載されたinvoiceが届きます。
この2つのinvoiceについて、UNMITの弁護士としてアドバイスしなさい、という問題でした。
3問目(Essay C)
小問4問
領海、接続領域、排他的経済水域、国際海峡及び公海?のそれぞれにおける航海において、沿岸国、旗国、land-locked国の権利義務がそれぞれ問われました。さらに、それぞれにおいて公害が陸から、船から出てきた際の責任、海賊を退治する際の権利義務について問われました。さらに、一部の国が国際海洋法条約に加入し、一部の国が国際海洋法条約に加入していないという状況です。国際海洋法条約と慣習法の区別まで求められました。
問題の設定分は実際には短く、5つ程度の国に、形式上名前がついていたものの、実質は知識を問う問題でした。おそらく、日本人でそこまで詳しい区別を知っている人は少ないので、この問題で(私を含めて)全員壊滅したのではないかと思います。Right of Innocent passageやright of transit passageを書けば、そこそこ点がつくと事前は思っていましたが、そんな言葉は問題文に既に書いてあって、これらのrightsを実効的にするための権利義務が問われていて、もうさっぱり・・・
4問目(Essay D)
他の科目はEssay Cで終わり、あとはShort Questionsになります。Essay DとEssay Eは、最後の方にある空欄の答案の□に自らDやEと入れます。Essay Cが終わった後で、書き込む答案がないとあせらないでください(笑)
小問2問
4問目は、うってかわって、超典型的名国際公法の問題でした。
ある豊かな州(Industria)が、毎年、90%の予算をState Aに出していたのですが、もっと衡平にしようとState Aに提案しましたが交渉が決裂します。State Aは黙らせようと、その州のエリート400人を虐殺します。州は頭にきて、State Aのトップを暗殺します。State Aのトップの葬式の際に、州は独立宣言します。他の国々は、Effective controlを及ぼしていた、その州を承認し、地域組織への加入を認めます。新国の隣の国は、当該新国が400人虐殺の罪で、自己の領域でバカンスを楽しんでいた、State Aの商業大臣を逮捕します。
小問は2つでした。(1)独立宣言及び他国の反応について法的見解を述べなさい。(2)逮捕について法的見解を述べなさい。
5問目(Essay E)
小問はなく、多数当事者間契約の留保について、説明を求められる問題でした。問題設定も、簡単でした。「多数当事者間で締結されようとしている条約においてState Bが強硬に反対している条項に、国内法に反するとしてState A, C,D,Eは難色を示しています。 留保は禁止されていません。State Aの弁護士として何をアドバイスできますか?」という問題でした。
(総合感想)
これだけ書くと、いかにも私がよく国際法を知っているかのように思えますが、私自身は国際公法をまともに勉強したことない者です。確実に落ちると思いますが、実質1週間で0からそこそこの回答まで書けるようになりました。日本人の壁である英語も、国際法の場合は、英語の原文(法律文言・ICJ判決の言い回し)をそのまま記憶して、記載すればいいので、楽な部類だと思います。その原典をあたって簡潔にまとめたノートを探してもなかったので、私が1週間ながらまとめたものがあります。そちらを管理人さんに渡しますので、ご参考にしてください。極力、すべての文章・単語は英語の原典(法律文言・ICJ判決・権威のある教科書)からとっています。ただ、1週間なので、期待しないでください(管理人注:↓をクリックして入手。)。
<a href="http://xiango.cocolog-nifty.com/blog/files/2010ncre.docx">「2010ncre.docx」をダウンロード</a>
終わってみれば、勉強時間としては2週間、3週間のレベルでも国連競争試験は十分勝負になると思います(落ちるのにすごいいいようですが^^;)。国際法に限っては、日本の教育レベルは高く、合格しやすいと思います。是非、新司法試験の受験者も含めて、積極果敢に挑戦してみてください。
ただ、海洋法は本当に押さえたほうがよいと思います。
次の試験で出てきそうな箇所は、responsibility to protect (humanitarian intervention)、use of force(imminent standard, non-state actorに対するcontrol基準)、targetable non-state actor、state responsibility, diplomatic protection, ICJの手続きになると思います。
● 人権
A.個人通報を利用した被害者からのメールを読み、4つの小問題に回答。
内容は、ある宗教派に所属してる女性が、疑いをかけられ、刑務所?取調べ?をされたときに、警察から拷問をうけたというもの。※その国は、全てのコア人権条約を批准している。

 ①メールの内容の人権侵害が、どの人権に当てはまるか(3つあげよ)
 ②(忘れてしまいました)
 ③人権担当官として、人権侵害が行われている国の政府にドラフトレターを書け
 ④この問題は、どの人権条約に当てはまるか。(3つあげよ)

B.災害援助に関する問題
 
C.人権高等弁務官に与えられた6つのマンデートの中から、2つ選び、そのChallengeしてきたことと今後の展望をのべよというもの。

Short Question
1.人権理事会(HRC)が来年5年目を迎えレビューが行われるが、何が必要とされるか
 2.拷問等禁止条約の選択議定書を説明せよ
3.MDGsにおいて、人権からのアプローチはどのようなものがあるか。MDGsの8つの中から3つ選び回答せよ
4.国内人権機関(NHRI)を設置する上で、人権担当官として、あたなは設置を考えている国にどのようなアドバイスをするか。
 ※このほかに4問あり。
(感想)
NCREの勉強対策ですが、国際人権法に関する本(国際人権法学概論など)とOHCHRのHPにあるFact sheets、Human Rights Issuesというページを参考にいたしました。

● 経済
Essay Question(全3問)

・環境経済学のコース理論について
・(すみません、覚えていません)
・流動性の罠について
-流動性の罠が起きている状態について、どのような政策が採用されるか、
2つ政策を挙げ、IS-LM曲線を用いてどのような効果が得られるか説明せよ
-流動性の罠の状態で採用される政策について、是否も含めて、あなたの考えを述べよ

短答問題(全8問)

・アメリカの負債三重苦に関する問題
・途上国経済における外貨準備高の位置づけ
・非排除性と非競合性を持つサービス・財は何があるか、その片方、もしくは両方を持つサービス・財についてマトリックスを作成し、それぞれの例を埋めよ。その組み合わせのうち、”情報”は
どこに当てはまるか
・インフレ率と通貨レート変動の関係
・農業改革が進んだことで経済成長にどのような影響があったか。技術開発はその中でどのような効果をもたしたか
・先進国の政府開発援助が途上国の経済開発にもたらす影響
・その他名目インフレ率、実質インフレ率についての問題
・2国の貿易における比較優位性と、各国2品ずつ別の生産効率を持つ財(生産効率について数字が与えられています)について貿易するべきか、自国生産するべきか、に関する問題

(感想)
経済学の基本的な理論についてはかなりしっかり復習している必要があると思いました。グラフを描いて説明を求められる質問も3問程度ありました。
ストレートフォワードな問題ばかりですが、とにかく時間がないので、さくさくと解いていく必要があります。エッセイには時間がかかりますので、気をつけて!
試験対策としては、かなり時事問題や経済学ジャーナルで議論になっている分野などをフォローするようにしたりしていましたが、どちらかというと教科書の復習の方が重要だったかな?と思えるような設問でした。
●行政
行政の専門の問題は合計で11問、合わせて600点でした。
最初の3問が各120点、合計360点。 残り8問が各問30点で合計240点という配分で、
試験問題に書いてある「目安時間」(大問45分、小問10分)通りにやっていったら
うまく時間いっぱい使いきれました。

問題1 UN人事システムについて(120点)
①「全ての加盟国から」人材を確保すること と、②有能な人材を確保すること、
この二つの目的を両立させるような人事システムを、
広報、リクルート、評価、人材確保の4つの側面から議論しなさい。

問題2 調達システムについて(120点)
①Best value for Money
②効率性(その他)
③公平な競争
④Interest for UN
これら4つのバリューを踏まえて、国連の調達(Procurement)制度への
提言を考えなさい。(なお、Best value for moneyと「一番経済的なオファー」との
違いについても説明しなさい)


問題3 新しいPKOミッション立ち上げのために必要な行政的手続きについて段階的に述べよ(120点) 


問題4~11(各問30点)
・人事担当として、職場での懲罰の対象になりえる行為と、
それらに対する段階的な罰則をどちらも最低3つ記載せよ
(Wikileakの事が頭にあったので、タイムリーなネタ?だと思いました)
・職場全員に対するアナウンスがあるときの
職場内での周知プロセスについて留意すべき点を挙げよ
・職場で、Head of Departmentに対してどれだけの権限を委譲しても
よいか、およびHead of Departmentに対するチェック機能について
など、計8問。(あまり覚えていません。。。)
以  上

2008年国連競争試験(筆記試験)実施状況等

2008年国連競争試験(筆記試験)実施状況等
Ⅰ 受験場所、時間帯など事務的な事項
Ⅱ 一般試験
Ⅲ 政務区分専門試験
Ⅳ プログラム評価区分専門試験
Ⅴ 財務区分専門試験
Ⅵ 環境区分専門試験
Ⅶ 人権区分専門試験
(注1)この記事は、受験者からの情報をもとに構成したもので、正確さに欠く部分もあることを予めご了解ください。
(注2)情報技術及び統計については情報がありません。

Ⅰ 受験場所、時間帯など事務的な事項
(日本)
日本での受験場所は、東京・津田塾国際センターの5F。試験は世界一斉に行われることもあり、日本は18時半スタートと設定されていました(参考:バンコクは5時)。受付は17時半から開始され、名前を確認してサインをし、携帯電話を預け、控え室に入りました。試験室には各試験分野が書かれた紙が受験人数分だけ置かれており、自分の受験する分野の席であれば座る場所は自由でした。18時半より、試験監督から、試験を受ける上での注意事項が説明されたので試験にとりかかれたのは18:50ごろでした。そのため、試験が終了したのは、23:30ごろ。退室できたのは、試験終了後、問題用紙と解答用紙の両方が全員分回収したことを試験監督が確認した23:45頃でした。細かいことですが、18時半までに、解答用紙と問題用紙がそれぞれ1冊ずつ配布されました。解答用紙には鉛筆やシャープペンではなく、かならず黒色のボールペンで回答をかかないといけないのですが、解答用紙にはscrap paper[メモやアウトラインをかける白紙]が問題ごとに用意されているのでとても助かりました。もちろん、このscrap paperは持ち帰ることはできません。あと修正液は使ってよかったのでかなり使いましたし、耳栓もしてよかったので、さらに快適に試験を受けることができました。試験時間は長かったですが、試験会場に、飲み物、他の受験者の邪魔にならない食べ物(例:チョコレート、あめ、食べても音の出ない食べ物 [さつまいもを持ってきていた人もいました])、そして、目薬など持ち込んでよかったのと、トイレにも試験中行けるので(一人ずつですが)、4時間半という試験時間は予想していたほどつらくなかったです。思考能力が時間とともにどんどん落ちていくのでチョコレートやアメにはかなり助けられました。室内の温度は高めに設定されていたので厚着をしていたのはちょっと失敗しました。
 試験は、一般試験(General Paper、45分、400点満点)と専門試験(Specialized Paper、
3時間45分、600点満点)の二つとなっています。専門試験では、Essay(3問、1問当たり120点)とShort Questions(8問、1問当たり30点)が出題されています。
(ニュー・ヨーク)
 集合時間は、試験開始予定時刻(午前9時)の90分前であります午前7時半でした。午前7時半に、Visitor用の入り口に到着し、国連のSecurity Officersに身分証明書と国連事務局から送付されたレターを提示し、門をくぐり、セキュリティーチェックを受けました。外での待ち時間はそれほど長くなく、15分位でセキュリティーチェックの建物に入りました。セキュリティーチェックが終わると、いよいよ国連本部の建物に入り、1階のロビーで待機となります。待機中は多くの受験者が自分のノートを見直すなど、復習をしていました。しばらくすると、受験会場への案内が開始されました。一人一人確認するので、実際に受験会場である国連総会の会議場に入るまでは、時間がかかりました。最後の方が入り、試験の諸注意、説明等が始まったのは午前9時を過ぎていたと思います。その後、受験分野ごとに問題が配られました。
受験場所は、ニュー・ヨークにあります国際連合本部内、国連総会を行う会議場でした。加盟国の代表者が出席する国連総会を行う場所で、代表席に座って受験できたのは幸せでした。照明も十分明るく、暖房も効いており、椅子の座り心地も快適でした。合計4時間半の試験ですが、辛いということはなく、あっという間に時間が過ぎたという感じです。
耳栓を持っていきましたが、私は結局使いませんでした。広い会場であり、隣との間隔も十分にあるので、周囲の音はそれほど気になりませんでした。修正液は必需品です。食べ物を持っている人は見かけませんでしたが、ほとんどの受験者が水を持参していました。。試験中に御手洗いへ行くことは、試験監督者の付き添いにより可能です。なお、ニュー・ヨークの国連本部での受験の場合、大きいリュックやカバンは、セキュリティーチェック後に預けなければいけません。そのため、私は、筆記用具、書類、文房具、水等を手で持って国連の建物に入ることとなりましたので、小さいカバンを携帯した方が良いかと思います。

Ⅱ 一般試験/General Paper
Child Soliderに関する文章を200~300字に要約するというもの。
(文章の概要)
Conflict causes children, both boys and girls to involve in armed groups or forces. Several reasons are explained why children become soldiers, or used as sexual purpose. One is by deteriorated social and economic conditions (poverty), suffering from insufficient food and insecure shelter. The other reason is less opportunities for education especially in conflict situation, where children have fewer alternatives other than involving in armed groups. Subsequently, children soldiers tend to lose family ties and relationships at community level. While research is ongoing, the number of child soldier is not exactly known. Various campaigns have brought “The Optional Protocol to the Convention on the Rights of the Child on the involvement of children in armed conflict” into force in 2002. The protocol states a range of setting the minimum age to be a hostile into armed groups and to recruit young generation into armed force recruitment. Nevertheless, the protocol is only one of the important steps to protect children from being soldiers. The ratification and implementation of the protocol are the key to the realization of the goal.

Ⅲ 政務区分専門試験
(Essay)
1: Discuss the main forms of cooperation between the UN and regional organizations in maintaining peace and security in the world. Use examples to support your discussion.
2: How does the vision of the UN laid out in the Charter differ from today's reality?
3: Discuss the main challenges in peacekeeping in this day and era. Use examples to support your discussion.
(Short Questions)
1: Explain what the meaning of "responsibility to protect" is.
2: What is the global impact of emergent regional powers in today's world? Discuss with examples.
3: Define the concept of transitional justice. Mention one country that has experienced it.
4: What are the main concerns in the fight against terrorism today?
5: What are the main challenges in DDR (Disarmament, Demobilization, and Reintegration)? Discuss with examples.
6: Discuss the rational theory of deterrence and the strengths and weaknesses of the concept. Use examples to support your discussion.
7: Explain briefly the political situation in two of the following countries and UN's involvement.
-Sudan
-Timor-Leste
-DRC
-Haiti
-Cyprus
-Lebanon
8: Explain the “North/South” debate on the protection of environment.
(感想1)
感想としては、エッセイのNo2などは「なんと答えてよいのやら」という感じもしましたが、全体としてはまっとうな問題ばかりだったような気がします。国連の動向や最新の議論を抑えておけば予測可能な質問が多かったと思います。
試験対策は時間がなくほとんど出来なかったのですが、まず勧めていただいたNZ政府発行のUNハンドブックとDPI発行の「国際連合の基礎知識(日本語)」を数回流し読みし、基礎を勉強しました。個別トピックに関しては新聞記事のDBを検索したりUNフォーラムを見たりして今話題となっているトピックを10程度抜き出し(「統合ミッションとハイブリッドミッション」「R2P」など)、山勘のつもりでそれだけに関してネットサーチで理解を深めるという作業をしました。結果的には予想が結構的中したので、短時間にしては効率的な準備が出来たと思いました。もちろん合格するかどうかはまったくべつの問題ですが…。
(感想2)
私もほぼフィードバックされた方(感想1)の意見に賛成です。
短い期間ではありましたが、駆け足でやりました私の勉強法としては、UNホームページからSRSGのpriorityが示されているトピックを検索して、そこのbackground informationなど、概要が網羅されている項目ページを選んでそこを読むという方法をとりました。そこから得られたキーワードについてサマライズの練習をするというもので、幸運ながらドンピシャのキーワードを拾えた問題も出題されていました。今回のまっとうな問題に取り組むにはちょうど良かったのかもしれません。
(感想3)
今回が最初で最後の受験となりましたが、基本的に、国連競争試験のホームページに載っているExamination SamplesならびにClub JPOに載っていた国連試験受験対策を参考に準備をしました。UN Daily News Digest、The Economistや他の英語の専門ジャーナルなどは筆記試験の半年ぐらい前から定期的に読み始めましたが、筆記試験のために本腰を入れて勉強を開始したのは、書類が通ったことが確実に分かった1月中旬からでした。勉強する時間がかなり限られていたため、勉強するテーマをPeace and Security分野に絞って準備をしてしまったため、昨日試験を受けてみて、国連競争試験のホームページに載っているExamination Samplesの最後に書かれていたlist of Topicsを最新情報だけでもすべて網羅しておけば良かったと後悔しました。また、国連がらみというよりは、Political ScienceやInternational Relationsなどのアカデミックな分野で扱われる用語や話題について出題されたのは予想外でした。
(感想4)
General Paperがchild soldierについての文章だったので、いくつか見た過去問と比べ、政務受験者には取っつきやすく、良かったです。問題はほとんど予想の範囲内で、今回もpeace and securityの分野から重点的に出題され、「最新の」というよりは、「ここ数年の」国連の動向を踏まえておけば十分対応可能だと思いました。試験対策は、年が明けてからUN News、The Economist、UN Wireのメール配信を普段よりしっかり読んだこと、Basic Facts about the UN(持っていたのは古い2000年版ですが)を読み、国連ホームページから、DPKO、安保理、2005World Summit関連でR2P、terrorism、国連改革、環境等のページ等を打ち出して最新の情報を補足したことです。競争試験のホームページに載っているExamination Samplesにあった国際関係学関連のトピックも一応ネットでおさらいしておいたので、助かりました。手書きで英文エッセイを書くのは久しぶりで、周りが同年代の方ばかりだったこともあって、英米の大学・大学院での期末試験を思い出しました。手で書くとスペルがあやふやな単語が意外とあるので、前日だけは書き取りながら勉強しておいて良かったです。

Ⅳ プログラム評価区分専門試験
(Essay)
1. Explain why evaluation is important for the UN, and what roles evaluation would play for the UN.
2. Discuss the difference between qualitative and quantitative methods with examples of each
method.
3. It is said that there are two purposes in evaluation "learning" and "accountability". Do those two purposes contradict each other?
(Short Questions)
1. Explain direct observation and how it is used in the programme evaluation.
2. Explain case study and how it is used in evaluation.
3. What is meant by triangulation and why is it important?
4. What are validity and reliability in the context of evaluation?
5. What are the steps of survey data analysis and reporting?
6. What are the factors that influence low survey response rate and why is it the problem?
7. What are the components of programme evaluation design?
8. What are the differences between monitoring, audit and evaluation?
(感想1)
勉強方法としては、事務局OIOSや各エージェンシーからでているプログラム評価のガイドラインを読んだ。最近の国連のニュースにも気を配っておく方がよい。
隣で電卓を打つ音を遮断するため、耳栓は便利。
(感想2)
When preparing for the exams, I looked at evaluation manuals of a couple of UN organizations (UNDP and WFP), OECD and the World Bank. On the day of the exam, I made sure I brought plenty of water and nibbles to keep the sugar-level high. Also, it would be good to take a bathroom break, if anything to stretch your arms and legs and cool down that over-worked hand.

Ⅴ 財務区分専門試験
(Essay)
1.X社の試算表と期中取引の情報が与えられた上で、
(1)期中取引の仕分け(12取引程度)
(2)修正試算表の作成
(3)貸借対照表と損益計算書の作成
(4)クロージングの仕分け
 
2.2006年度の各取引(8程度)の仕分けがまちがえて記入されたことによる(例えば2006年の購入取引が2006年の財務諸表には記載されず、2007年度の財務諸表に記載など)、2006年度と2007年度における、貸借対照表(資産、負債、留保利益)と損益計算書へのOverstatement(プラス(+))、Understatement(マイナス(-))の影響を特定する問題。 
3.監査証拠を収集する上での手続きについて、各証拠の信頼性についても言及しつつ具体例をあげて、5つ述べよ。
(Short Questions)
1.財務諸表報告書の限界について述べさせる問題
2.会計原則について述べさせる問題
3.与えられた貸借対照表と損益計算書からキャッシュフローを求めさせるケース問題
(indirect method)
4.Bank Reconciliationに関するケース問題
5.売掛金における、エイジングを考慮した貸倒引当金について答えさせるケース問題
6.減価償却を考慮に入れた上でのリース会計に関するケース問題
(2つのリース会計処理方法パターンの違いの把握が必要)
7.監査における各文書と関連のある各種文書(10程度)をマッチングさせる問題。
8.監査契約における代表的な3ステップについて述べさせる問題
(感想1)
問題は、財務会計の問題が7割、監査論の問題が3割くらいの配分。
公表されているサンプル問題よりは量は多く、質も高い印象を受けた。とはいえ、USCPA保持者や民間の外資系監査法人(もしくは外資系の監査法人系コンサルティング会社)で数年の勤務経験のある人には満点近くが狙える問題であったように思われる。従って、問題自体は必ずしも難解なものではないといえそうであるが、それだけ高得点同士での「競争」になることが予想される。私自身はUSCPA資格取得に向け勉強中だったため、その復習を中心におこなった。またサンプル問題や過去問を入手して、本番を意識した練習はしておいた。
(感想2)
競争試験サイトで配布されているサンプル試験と比べて、実際の試験では、監査の問題より、会計原則や、会計処理に関する問題が多く思いました。会計学を実際に学んだ人で、すべて確実に覚えていれば、解けない問題ではないと思いますが、それでもあの状況、時間配分などから言うと、簡単ではなかったと思います。

Ⅵ 環境区分専門試験
(Essay)(3問か)
○South-Eastern Europe and Eastern Europe, Caucasus and Central Asiaが環境管理において過去10年間で発展を遂げた主な分野とはなにか?地政学的な事情も含めて述べよ。また、今後さらなる向上のために何が必要か?
(Short Questions)(8問か)
○大気汚染などモニタリングをenterprise self-monitoring とpublic inspectionが担う役割は何か?
○想像上の国の設定で、持続可能な開発のために必要な政策を述べよ。その実行のために必要なことはなにか?
○経済発展と環境政策を政府はどのように両立できるか?これに関し、国際条約などは何ができるか?

Ⅶ 人権区分専門試験
(Essay)
1. A senior OHCHR officer has asked you to prepare a background note for the 2005 UN World Summit Outcome, summarizing the main outcomes of the Summit and progress so far. In your background note, please indicate:
- the main outcomes of the Summit and key changes to the human rights system;
- the main achievements so far and any limitations in the process;
- an assessment of the progress so far and the remaining challenges in ensuring the effectiveness of the human rights system.
2. Describe the relationship between human rights and development, in the context of the right to development. Discuss the main components of the right to development and how a human rights based approach to development cooperation may be implemented.
3. In post-conflict societies, some argue that amnesties should be granted for past crimes in order to support peace processes. Others argue that peace without justice is unsustainable and undermines the peace processes in a long term. Explain this issue and recommend a position that OHCHR should take.
(Short Questions)
1. What is the difference between human rights obligations of states and those of non-state actors?
2. Is death penalty illegal under international law? Indicate any relevant international instruments in your answer.
3. Describe the main features of the Guiding Principles on Internal Displacement. What is the status of the Guiding Principles under international law?
4. Describe the main features of the Convention on the Rights of Persons with Disabilities.
5. Explain what a General Comment / Recommendation is. Cite one example of a useful General Comment / Recommendation and explain why you think it is useful.
6. Explain tasks and responsibilities of a human rights component of the UN Peace Mission.
7. Describe the concept of a cultural right under international human rights law. List all cultural rights which are the most relevant.
8. List all regional human rights systems. Choose one of them and describe the main differences with the universal system.
(感想)
人権分野も範囲が非常に広く、何を勉強したらいいか迷いますが、今回のエッセイ問題では人権分野における国連の活動の知識が特に重要でした。また、ショートエッセイ問題では、一般の教科書的な内容の知識も必要かと思います。私の勉強方法としては、大学院で使用した国際人権の教科書や国連人権事務所などのホームページなどから資料をダウンロードし勉強しました。また、UNA-USAが発行している、Global Agenda は最近の国連の活動や焦点を網羅していますので非常に良い参考書ですが、2006年度版で終わってしまい、今回の試験において情報が最新ではないのが残念です。広く浅く勉強した方が、無回答を避けられると思いますが、問題の中には、深く知らないと数行で書くことがなくなるという状況になってしまいます。他の分野もそうですが、人権の場合、国際条約や宣言、委員会を問われる事が多い、または、自分の解答の中にそれらを入れることが多いので、固有名詞はしっかり覚える必要があります。
(以上)

国連競争試験 2006年 概要

 2006年2月に行われた国連競争試験について、「人口学」で受験した方から情報を寄せていただきました。

(専門試験)
○ Essay 3つのエッセイ問題にすべて答える。
1.1.Name four most important proximate determinants of fertility that are responsible for varieties in fertility level across human populations.
1.2. What is the typical direction of change during the demographic transition for each determinant in 1.1? How does it affect fertility?
1.3. Have all these four determinants constantly contributed to the reduction of fertility over time? Give examples.

2. What are the socioeconomic consequences of ageing population in terms of labour force, intergenerational transfer, pension etc? Name 2 to 3 demographic indicators that measure the ageing.

3. Name one advantage and one disadvantage of increased international migration on development. Discuss it from the perspectives of both receiving and sending nations.

○ Short questions 8つの問題にすべて答える。
1. Answer following question using the life table presented below.
1.1. What is the probability of dying at age 25 among those who survived to age 20?
1.2. What is the probability of dying at age 30 among those who survived to age 20 to 25?
1.3. What is the probability of dying at age 30 among those who survived to age 20?
2. Calculate SMAM using the following information and formula. Define SMAM.
3. Define the following terms: Stable population, stationary population, population momentum…
4. Define TFR.
5. Calculate growth rate and doubling time given crude death rate, crude birth rate and net migration rate.
コメント:人口学のMethodの問題は Samuel Preston et al. のDemography を7章くらいまで一通り勉強しておけば大体解ける問題でした。基本的な公式(doubling timeなど)以外、覚える必要はありません。 SMAMも公式が問題で与えられます。Methodが全部できても配点が低いので、エッセイのほうが重要です。近年の国連の出版物に目を通しておくとよいでしょう。
試験自体は長いので、飲み物、間食など用意しておくといいでしょう。試験中も持ち込みが認められます(少なくとも今年は)。
 

国連競争試験 2005年 概要

 2005年2月22日(火)に行われた国連競争試験について、試験を受けた方々から情報を寄せていただきました。以下のとおり4部構成でご報告します。

1. 受験場所、時間帯など事務的なこと
2. 一般試験(共通)
3. 専門試験(科目別)
4. 所感(どんな準備をしたか、どんな準備をすればよかったと思うか)

ご協力くださったみなさま、どうもありがとうございます。追加の情報もお待ちしています。

1.受験場所、時間帯など事務的なこと
<ニューヨークで午前9時から>
集合時間は1時間以上前でした。入り口のセキュリティに時間がかかるためだと思います。
受験地の変更を最初はメールでお願いしましたが、自動返答の「受験は締め切りました」というような内容が返ってきてしまい、電話で問い合わせてからメールしたらすんなり了解をいただけました。
<ロンドン郊外>
駅からも遠く、迷子になりそうでした(雪も降っていて寒かったです)。1時間半の余裕を見て行って、良かったと思います。4時間半の試験なので、皆、水やスナック類を持参していました。耳栓をこっそり持っていったのですが、とがめられることもなく、なかなか快適でした。
また、ボールペン使用でしたので、修正液を持参すれば良かったと思いました。
<ジュネーブで午後2時から>
「国連の建物の中で受験できる」という感動があったものの、だだっぴろい建物の地下1階にある試験会場はみつけるのがたいへんでした。試験開始の少なくとも75分前に集合と書いてあったのですが、試験担当官が到着したのは60分前でした。それから列を作って1人ずつ名前の確認、サインなどするため、最後の人が入場したのは開始15分前くらいだったと思います。 同じ区分の人が隣り合わないように席がアレンジされているのでカンニングはできません。
ほとんどの受験者が水を持参していました。試験時間が長いのでおなかが空きそうな人はクッキーなどを持っていくと良いかもしれません。試験終了後、問題用紙と解答用紙の両方が回収されます。全員分回収したことが確認できるまで、退出は禁じられました。
<シカゴで午前9時から>
集合は1時間前。会場に集まっていたのは40人くらいだったと思います。
日本人は多分私の他にもう1人くらい。Public Informationを受験したのは7人でした。
<東京・津田国際研修センターで午後の6時50分くらいから>
4時間半ぶっ続けだったので非常に目が疲れました。

2.一般試験(45分)
Technology in Educationに関する文章(4ページ弱)を200-300語に要約
出題文:Electrical Technology in Education(たとえばDistance Education)を途上国に導入することの是非。コンピューターの導入は新しい教育改革に多くのメリットをもたらすが、考えるべき問題点も多い。特に発展途上国においては先進国以上にデメリットがでやすい。コンピューターにアクセス出来る人と出来ない人との間での格差が広がる事(digital divide)、教育に取り上げられるトピックが西洋文化に偏ってしまう事、費用対効果で考えたときに従来の教師による対面教育よりも本当にメリットが高いのかよく考慮する必要があること、Electrical educationに投資することで、教師への予算が減ってしまうことなどが懸念される。
* 前回は一般試験と専門試験の間に明確な区切りはなく、一般試験と専門試験に自由に時間を割りふれたのですが、今回は開始から45分後に一般試験を終了させられ、(はがれやすい)シールで封印させられました。(但し、シールがはがれやすいため、こっそり教養試験を継続することは可能と思われます。)
3.専門試験(3時間半)
* 試験問題の持ち出しが禁じられているため、記憶を元に再現したものです。順序が違っていたり不正確な箇所もあることをご承知のうえ、参考にしてください)
○Administration (各問題の時間は目安です)
エッセイ3問(解答用紙はレターサイズ7ページ?)
Essay A(50分/120点):近年の国際機関における様々な改革についてChange Managementの観点より説明せよ。具体的な事例を示せ。
Essay B(50分/120点):予算作成に必要な情報はどのようなものがあるか?会計、非会計情報を問わず答えよ。また、NPOにとり、予算作成システムはどのようなものがあるのか?
Essay C(45分/120点):職員(Local、Internationalとも)に対し、どうすれば報償(Compensation)の公正性が確保されるか?
小問8問(各10分/30点)(解答用紙はレターサイズ5ページ)
1. Integrityとは何か?なぜ重要か?
2. アウトソーシングのプラス点、マイナス点をそれぞれ2点挙げよ。またはアウトソーシングする際に発生しうる問題を5点あげよ。
3. 入札時における考慮点を価格面以外で5つ挙げよ。
4. 人事の360度評価システムについて説明せよ。
5. 危険区域で勤務する職員に対する適正な報償制度はどのようなものか? 国際機関において人員を危険地域に派遣する際に気をつけるべきことは何か。
6. Reimbursement、Lump Sum basedはAdmin側、従業員側のそれぞれの立場からプラス点、マイナス点を述べよ。
7. 危険区域の事務所を閉鎖時におけるLiquidationはどうすればよいか?
8. 人事管理、調達における、Key Performance Indicatorをそれぞれ2点挙げよ。

○Finance
エッセイ3問
Essay A (1)期中取引仕分け13問と(2)合計試算表の作成
Essay B システム使用環境下での内部統制について説明せよ
Essay C 損益計算書の作成
小問8問
1. 例題2件について内部統制の弱点を指摘し改善を提案せよ
2. Audit Committeeの役割と責任について説明せよ
3. 過年度減価償却費を輸送費として計上していた場合の、今年度の修正仕訳と本仕訳を記せ
4. 外貨為替レートの変動をヘッジするために有効な手段について説明せよ
5. 発行株式総数を2倍に増やすための方法として100%のStock DividendsまたはStock Splitsが考えられる。双方の仕訳と長所、短所を説明せよ。
6. 財務分析レート:Inventory Turnoverの増加、Current Ratioの減少、Price/Earning ratioの減少をどう解釈するか。

○Humanitarian affairs
エッセイ3問
Essay A 武力介入について、State Sovereignty, non-intervention原則とからめて論じ
Essay B Humanitarian Crisisのケーススタディ。文章を読み、現地の政府からの求めに応じてEmergency Responseを策定せよ。
Essay C Natural disasterのケーススタディ。文章を読み、Emergency Responseを策定せよ。具体的なアクション、プライオリティ、担当団体、リソースなどを入れる。
小問8問
1. Humanitarian work が Political/Military work と一線を画して仕事したほうがいい理由を3つ挙げよ。また、どうすればそれが実現できるか。
2. 難民に関する国際条約を4つ挙げ、説明せよ。
3. 下記のHumanitarian Organizationのうち、3つを説明せよ。(Oxfam, CARE, World vision, Red Cross など)
4. 下記の国・地域のうち、3つのHumanitarian situationを説明せよ。(北朝鮮、パレスチナ など )
5. UNDPのEarly Warning Systemに関する問題

○Human Right
エッセイ3問
Essay A Prepare a study on the legality of corporal punishment of children. Which documents would you use? Which human rights principles would underpin your arguments? Prepare an outline.
Essay B Draft a brief justifying the adoption of an instrument on the rights of persons with disabilities. Which form and content should the instrument has?
Essay C Describe the role NGOs have played in developing international human rights law.
小問8問
1. What are the UN’s initiatives in creating legally binding obligations for corporations?
2. List regional human rights systems and compare them to the international system.
3. “Economic, social and cultural rights are fundamentally different in nature from civil and political rights.” Discuss.
4. How does the UN pursue the twin goals of combating terrorism while protecting human rights?
5. List the central documents protecting the human rights of women.
6. What is the status of the views and decisions of the Human Rights Committee? Which remedies can it order?
7. Describe the 1503 Procedure and any reforms you suggest for it.
8. Describe composition and function of the Sub-Commission.

○Public Information
エッセイ3問
Essay A (1) How to establish a web page regarding the issues of indigenous people.
(2) Mock up the web page regarding indigenous people, including the contents & banners. Explain why it is important to do this way to announce the issue.
Essay B Write a press release on General Assembly(?). The statements are provided by the Secretary-General and representatives of four countries, suggesting to establish rule of laws in international society.
Essay C Write a letter to the editor of Washington Post, asking to revise an article criticizing the UN regarding the issue on “oil for food” program.
小問8問
1. Press Briefingとは何ですか?Press Briefing の際にジャーナリストとして気を付けなくてはいけない点を3つ書きなさい
2. General Assemblyの後、PresidentがPress Conferenceを開きます。スポークスマンとしてあなたは(1)どのようにしてPress Conferenceの準備を行いますか?(2)Presidentに前もってメモを渡しますがどのような内容(3つ)を含みますか?
3. Peacekeeping Operation/Peace Making OperationのPromotionのTarget Audienceにはどのグループが選ばれるべきか。3つ選んでその理由を書きなさい。
4. 政府やNGOが取り組んでいる環境問題を更に広めるにはどうすれば良いか。政府やNGOに何を依頼すべきか。
5. 従来の情報通達手段と最新の情報通達手段を比べて、双方の長所と欠点は何か。

○Social Affairs
エッセイ3問
Essay A Drawing from the peacekeeping operation experiences of the UN, what are the parameters or strategies to realize social development?
Essay B In the MDGs, the first target is to halve the extreme poverty, but many others contain those regarding social objectives, such as health and education. Explain the rationale behind advocating such social objectives.
And do you think that macro-economic policies should be linked with those social objectives? Explain.
Essay C Define the term, "equitable society" and discuss the debate over its definition. And also discuss how realization of the equitable society contributes to economic growth and social development, and the role of the UN therein.
小問8問
1. Discuss the measures the UN has taken to combat drug and drug abuse
2. To realize the MDG of attaining the universal education, what are the two main barriers against effectively achieving this goal?
3. Explain two instances how technology and science can contribute to achievement of the MDGs.
4. What are the two instances where globalization affects the welfare of the indigenous people?
5. What are the ways to achieve food security?
6. It is important to consider those who are vulnerable and marginalized; they are women, the aged, children, and people with disabilities. Explain the interplay and effective ways to integrate this objective into overall policies of state.
7. What has the UN done against the refugee issues?
8. What are the two ways that Government can do to protect biodiversity?
9. What has the UN done against the human trafficking issue?

4.所感(どんな準備をしたか、どんな準備をすればよかったと思うか)
<一般試験>
一般試験の要約は全体から見て配点が高いのでなるべく時間を掛けるつもりだったのですが、実際には45分しか割り当てられず(45分後にシールを貼って閉じるので後から戻ることは出来ない)見直しをする時間がありませんでした。時間内で要約をする練習をしておけば良かったです。
雑誌や新聞記事を要約する練習が役に立ちました。
<専門試験>
UNA-USAが毎年発行しているGlobal Agenda という本があり、2年前くらいの国連の1年間の動向をまとめています。自分の関係分野の箇所だけでも読んで、動向を掴みつつ、キーワードを拾うといいでしょう。そのキーワードをネットで検索して理解を深めたり、関連する国連文書(今回は2002年のAgenda for further change)等を読んでおけば、少なくともEssayの対策には有効だと思います。
国連安保理、総会、事務総長室発行の主要なレポートを読むと良いと思います。
各分野、関連業務の経験があればかなり有利だと思います。

○Administration
昨年度にひきつづき人事、予算、調達の3分野に問題がほとんど集中しています。(今回のShort Question 7は例外です)しかも、近年の国連の動向を踏まえれば、ある程度は予想はつきます。例えば、予算ではResult-Based Budgetingという制度を導入中ですし、人事ではBroad-Bandingを試験中です。また、DPIを合理化したり、人材不足なのか職員の配偶者の採用優遇等もしています。
公に出ていた参考問題をやったり、マネジメントの本を読み返したりしました。非営利や国際機関のマネジメントにもう少し突っ込んで勉強すればよかったです。
○Finance
試験内容については、財務会計と監査論が中心でしたが、Audit Committeeの役割を論じる点など、昨今のOil for foodへの監査など時事的なものも多少は反映しているのかなと思いました。
○Humanitarian
http://www.un.org/documents からダウンロードできる
A/59/6 (Prog. 22) Humanitarian assistance
A/59/6 (Prog. 20) Protection of and assistance to refugees
が参考になりました。
家にあった関連文献を読みました。
Basic Facts about the United Nations (英語版は2004年9月に改訂版が出ています)
Understanding International Conflict (Joseph S. Nye, Jr; Longman)
Do no harm (Mary B. Anderson; Lynne Rienner)
Conflict Prevention (Carment & Schnabel; UNU)

○Public Information
事前に勉強したこと。
(1)国連のWebサイトで毎日国連ニュースを読んでいた。
(2)国連ジャーナルからいくつか記事を選んで要約の練習をした。
(3)ビジネスレターの書き方の練習をした。
(4)Press Releaseに目を通すようにして、journalistic styleでの書き方を練習した。
(5)Journalism, Public Relationsの教科書を読み返した。
専門試験の問題は資料を先にかなり読まなくてはいけなかったので、なるべく多くの文書を要点を押さえながら読む練習をしておけば良かったと思った。
<その他>
あきらめかけていた頃に受験通知が届いたので、あきらめず日ごろからもう少し勉強しておけばよかったと思います。
Club JPOを活用すればもっと情報がえられたような気がします。